喪失、あるいは

今まで親しんできた人や物や家や街が突然なくなることがある。
一気にいろんなものをなくし、そして自分の中も一気に変わる。そんな瞬間がいままでもあって、それほど強烈でもないけれど、新しいステップをいやがおうにも踏まされるような、そんな状況。

逆に、それはいままで自分に問うてきたことへの明確な、あまりに明確な答えなのだとも、思う。

なにかをなくしたことはわかる。でも、なくしたことに対して、悲しみだとか寂しさだとかが全く湧いてこないのだ。
それは、それが解に近づく手がかりだと本能的に知っているからだろう、と思う。

むしろ、それでいいのだ。喪失とはそういうものだ。
置いていくべきものはどんどん置いていかないと、自分が走れないから。
どう変わっていくか想像がつかないけど、持てる量が限られているならば、容量があいた分、大切だと思うものを詰め込んでいこう。

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